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近年、都市部において、地域の農業や農産物、食文化を取り入れたまちづくりが注目されています。
「都市農業」が地域社会にどのような良い影響をもたらすのか、知見を深めるためのシンポジウムが、7月23日(木)流通経済大学 新松戸キャンパスにて開催されました。
シンポジウムでの講演後、登壇者(生産者)とお客様との交流などがありその様子を本記事では紹介します!
松戸市は都心から20キロメートル圏内、人口50万人の都市でありながら、耕地面積は644ha、千葉県の農産物ランキング4位。他の市に比べ少ない面積ながらも効率的な土地活用をしながら、「都市型農業」を展開しています。
松戸市の農業のPRに関する取り組みは以下の2点です。
小学校給食への松戸産食材の導入を拡大しています。また、全校集会等でキャラクター「みのりちゃん」と共に特産の枝豆やねぎを学校給食で提供し、子どもたちの都市農業への理解醸成を図っています。
農業まつりでの「ねぎらい」をかけた福祉事業所ラッピングねぎの無料配布や、梨栽培組合連合会から寄付された「梨100箱」の福祉施設への提供など、農業を通じた福祉貢献を展開しています。
市ではこうした魅力を発信し、松戸の農業を未来へつなぐ人材の確保・育成を目指しています。
本シンポジウムでは流経大学教員をはじめ、千葉県内で実際に都市型農業を展開している3名の実業家が事例を紹介。
実は講師のお三方、偶然まいぷれともとてもゆかりのある方々だったのです!

鵜殿シトラスファームは、松戸市でレモンやみかんを中心に栽培している農家です。
まいぷれ松戸ではレモンの特集記事の時に取材させていただきました!
実は「レモンの街・松戸」って知ってた?街歩きで見つけた爽やか名店ガイド
洋菓子店や鉄道会社などと連携し、6次産業化(加工品開発)に取り組んでいます。自園のレモンやライム、ベルガモットのジャムや矢切ねぎを使ったレモンだれ、秋山の「パティスリーハヤトヤマダ」とコラボした「りのか」のレモンケーキなども販売しています。
また、主婦を中心とした「援農ボランティア」を受け入れ、都市近郊での収穫体験も提供しています。
農薬には「農薬取締法」という法律があり、すべて登録番号があります。登録番号がないものは使えません。また、希釈倍率や使用回数、使用時期が厳格に決められており、それを超えて使用することは禁止されています。
都市農業における課題や取り組みとして、農薬取締法やポジティブリスト制度の遵守はもちろん、飛散(ドリフト)を防ぐノズルの使用や有機肥料の活用など、近隣住宅地への環境配慮を徹底しています。
一方で、持続可能な農業の障害となっているのが「相続」問題です。駐車場やアパート等の不動産にかかる重い相続税を納めるために農地を売却せざるを得ず、農地減少が続いています。
そのような難しい環境の中でも国産の農業を続けており、皆さまにはぜひ国産のレモンを使っていただければと思います。

松戸でMAHAMERU COFFEEを経営しているリノさん。同店もショップ紹介ページで取材をしたことがあります。「コーヒーは誰でも飲める平等な飲み物」という言葉が印象的で、子どもたちにコーヒーのセミナーを開くために小学校へ訪れているそうです。
日本の子どもたちに農業の楽しさとコーヒーの魅力を伝えるため、学校や地域と連携した活動を行っています。農業に対する「きつい・儲からない」といったマイナスイメージを変えるべく、ビジネスとして将来性が高いコーヒー栽培の普及を目指しています。
もともと日本におけるコーヒーの文化は、明治時代から広く知られ、好まれて飲まれてきました。
ちなみに現在、日本が海外から輸入しているコーヒーの量は年間で約60万トンにのぼります。これは1人当たり年間で約5キログラム飲んでいる計算になり、日本は世界的に見てもコーヒーの消費量が多い国です。
現在、千葉県松戸市を中心にインドネシア産コーヒーを紹介しつつ、共にコーヒー文化を学び、農園を運営する仲間を募集中です。
昨今の温暖化の影響もあり、日本でのコーヒー栽培の可能性を確信しており、すでに埼玉県蓮田市と茨城県龍ケ崎市で農園をスタートしました。先日も龍ケ崎市にインドネシアの種を200本植えたばかりです。
これからどう育っていくか、とても楽しみにしています。
あと1~2年もすればコーヒーの木が育って実がついてくると思います。もし見学してみたい方がいらっしゃいましたら、ぜひ「マハメルコーヒー」に一度来てみてください。
コーヒーは栽培が難しい作物だと言われていますが、これからの日本にはたくさんのコーヒー農園ができると信じています。皆さんもぜひ協力していただき、日本でコーヒー農園を一緒に広げていきましょう。

最後は小松菜農家「西船橋ひらの農園」の平野さん。
実は昔からまいぷれと深く関わりがあり、小松菜のコンテンツをまいぷれで掲載したり、POPを作ったりした過去があるそうです。
JR西船橋駅近くの「西船橋ひらの農園」では、2ヘクタールの圃場でハウス栽培を中心に小松菜の周年安定出荷を行っています。皆さんが普段スーパーでよく目にする小松菜は、「FG袋」と呼ばれる袋に入り、根っこを切った状態で販売されているものがほとんどで、日本国内では約9割のシェアを占めていると言われています。
その中で差別化を図るため、西船橋の小松菜は昔から、1本ずつ手で丁寧に抜き、一束ずつ手作業でテープで縛って、根をつけたまま出荷するという形をとっております。
また、夏場は輪作として枝豆を栽培しています。
都市農業として住宅地に囲まれる環境を生かし、災害時の「防災協力農地」登録や小学校での出前授業など地域に貢献しています。
さらに農商工連携により、年間10万杯を売り上げる「小松菜ハイボール」もあります。2012年頃、JR西船橋駅北口にある「フナバシ屋」の店長さんと協力して開発したもので、今では西船橋の名産品になっています。見た目に反して非常に飲みやすくおすすめです!
また、最近では石井食品さんとコラボして「ふなばしカレー」を作りました。石井食品さんは本社が船橋にあり(工場は八千代市)、このカレーには小松菜のほかに船橋産のにんじんも入っています。石井食品さんの直売所や、郵便局の通販サイトなどでも購入いただけます。
あとは麺が綺麗な翡翠色をしている「小松菜ラーメン」。今日はこの後のマルシェに向けて、夏らしく「冷やしラーメン」にして持ってきました。ご興味のある方はぜひお試しください。
都市農業で畑を残していくというのは非常に難しく、簡単なことではありません。しかし、やはり諦めたら負け、頑張ってやっていればなんとかなるのでは、という思いもあります。
私にも息子がいるのですが、今は相続の話はまだしていません。それでも、将来「やってもいいかな」と思ってもらえるような農業経営をしていければいいと思い、日々頑張っております。
同世代の生産者と連携しながら、都市部で農地を残す難しさに挑みつつ、将来世代に「継ぎたい」と思ってもらえる魅力ある農業経営と、船橋の農業活性化を目指しております。

休憩時間は鵜殿シトラスファームのレモンジャムや、MAHAMERU COFFEEのコーヒーやコーヒークッキー、ひらの農園の新鮮な野菜や小松菜ラーメンなどが販売されていました。
生産者自らが直接販売するマルシェはお客様で大にぎわい!
生産者とお客様がダイレクトにコミュニケーションを取る姿は、感慨深いものがありました。

気象庁は、2026年4月に気温が40度を超える日を「酷暑日」と制定しました。
日本も亜熱帯気候に近づいているとささやかれており、農業を存続していくのがますます過酷な環境になりつつあります。そんな中、暑さに耐え凌ぎながら私たちが口に運ぶ野菜を作ってくれる農家さんに尊敬の念に堪えません。
本日登壇された農家さんは、まいぷれで追って取材予定ですのでお楽しみに!
| 大学 | 流通経済大学 新松戸キャンパス |
| 住所 | 千葉県松戸市新松戸3-2-1 |
| Web | https://www.rku.ac.jp/ |
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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