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パパが遺した物語

『幸せのちから』の監督最新作 カーペンターズの名曲と共に贈る、愛の物語。

10月3日(土)新宿ピカデリー、 丸の内ピカデリー 他全国ロードショー<br>(c)2014 FATHERS & DAUGHTERS NEVADA, LLC. ALL RIGHTS RESERVED
10月3日(土)新宿ピカデリー、 丸の内ピカデリー 他全国ロードショー
(c)2014 FATHERS & DAUGHTERS NEVADA, LLC. ALL RIGHTS RESERVED
パパが遺した物語

監督:ガブリエレ・ムッチーノ「幸せのちから」
出演:ラッセル・クロウ(「ビューティフル・マインド」)、アマンダ・セイフライド(「レ・ミゼラブル」)、アーロン・ポール(「ニード・フォー・スピード」)、ダイアン・クルーガー(「トロイ」)、クヮヴェンジャネ・ウォレス(「アニー」)他
【ストーリー】
1989年、ニューヨーク。
小説家のジェイク・デイヴィス(ラッセル・クロウ)は、妻と7歳の一人娘ケイティ(カイリー・ロジャーズ)との3人で、幸せな毎日を送っていた。しかし、ジェイクが起こした交通事故で妻が死亡。ジェイクも長期入院することになり、ケイティは妻の姉のエリザベス(ダイアン・クルーガー)に預けられる。
7カ月後、退院したジェイクは真っ先に娘の元へと駆けつける。「もう離れない?」と不安げに聞くケイティに、これからは「ずっと一緒だ」と答えるジェイク。しかし事故の後遺症の発作を隠しつつ仕上げた新作小説は、評論家から酷評されてしまう。そして追い打ちをかけるかのように、エリザベスとその夫からケイティの養育権を巡る訴訟を起こされる。必死で娘との生活を守ろうとするジェイクだが、病状も生活も苦しくなっていくばかり。ギリギリまで追い詰められていく中、彼は新しい小説の執筆を始める。それは彼と娘のケイティについての物語だった。

25年後、大学院で心理学を学ぶケイティは、過去のトラウマから人を愛することができなくなっていた。自暴自棄な日々を過ごし、人と深い関係を築くことを避けてきた彼女は、ある日、父の小説の大ファンだという青年キャメロン(アーロン・ポール)と出会い、恋に落ちる。ケイティは過去と向き合い、新しい人生に踏み出そうとするが・・・。

次第に明かされていくあまりに純粋な父と娘の愛の物語。そしてケイティに遺された、父の最後の小説とは――。
【みどころ】
なんと言っても特筆すべきは、父親のジェイクを演じたラッセル・クロウとその娘役のアマンダ・セイフライドの熱演だろう。
「レ・ミゼラブル」の中で見せたふたりの迫真の演技は記憶に新しいが、本作ではさらに深い情感にあふれ、見る者をその世界に引き込む素晴らしさだった。ジェイクが事故の後遺症により頻繁に起こすけいれん発作の場面は、見事なまでのリアリティにあふれていた。ラッセルはこの脚本を読んだとき号泣し、すぐさま電話をかけてこの作品に参加する手続きをしたそうだ。また、ケイティの幼少期を演じた子役のカイリー・ロジャースがとてつもなくかわいく、幼い子供の心情を細やかに表現している。

人気作家のジェイク(ラッセル・クロウ)は、妻の死後、男手ひとつで幼い娘を育てようとするが、数々の試練に翻弄される。思うようにならない毎日の中でも精いっぱい娘を守り、愛し抜こうとする父親の想いが切ない。ふたりが並んでカーペンターズの「Close to You」を歌う場面が微笑ましく、こんな毎日がずっと続いてほしいと願わずにいられなかった。

成長したケイティは深い心の傷を抱えながらも、ソーシャルワーカーの道を歩むが、そのトラウマが消えることはない。でも心の虚しさを埋めるために夜の街をさまよう彼女の前に、父の作品に心酔するキャメロンが現れたことで、彼女の心に変化が起き始める。閉ざされていた記憶をたどり、父の深い愛を知ったケイティの頑なな心が解けていく過程は多くの人の共感を呼ぶだろう。

この秋、感動の涙を流したい方必見の作品。見終わった後、心の奥深くに暖かい湖が静かに広がり、このまま誰とも話をせずその中にずっと浸っていたいと思った。

Text by YUMI

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